除夜の鐘にクレーマー?自粛するお寺も出てきている

1.日本の伝統である除夜の鐘にクレーム?

除夜の鐘というのは年越しの夜に聴く、とても情緒あふれる音でもあります。
ですがそうした日本ならではの情緒とも思える除夜の鐘に異議を申し立てる人がいて、除夜の鐘を自粛するようなお寺というのも出てきているものです。

除夜の鐘を騒音扱いするクレーマーに愕然

そうした除夜の鐘の音をどう思うかは人ぞれぞれですから、昔から不快に思うような人がいなかったわけではないでしょうが、昔はそうしたことをわざわざ口にするような人はいなかったということがあるでしょう。

ですが今は思ったことはすぐにクレームに出す人が多いですし、自分の意見ははっきりと主張するような人も増えてきたので、こうした自粛してしまうということもあるものです。

また、お寺から遠い場所に住んでいる人であれば耳を澄ませば聞こえてくる鐘の音に不快感を感じるようなことも少ないですが、近い人であればとても大きな音に感じて眠れなくなってしまうこともあるでしょう。

ですからクレームにも訳があることもあります。

2.一人暮らしであればみんなで除夜の鐘を楽しむこともない

特に家族で住んでいる人ではなく一人暮らしであればみんなで除夜の鐘を楽しむようなこともないので、自粛してほしいと思うこともあるのです。
楽しんでいる人だけ楽しめばよいというものではなくすべての集落に聞こえてしまうものなので、クレームがくれば自粛以外に方法がないということもあると思われます。

昔であれば除夜の鐘がないなんてありえない事でもありましたが、今はみんなと同じでないといけないということもないので、そういった選択もあるのです。

ですからどうしても鐘が聞きたいという事であれば、大きな神社に行って、必ず鐘を鳴らすところに自分から足を運んでみても良いのです。
そうすることで聞かないままになってしまうこともないです。

3.年末に特別な事をしたいと思わない人が増えた

また、日本人だからといって年末に特別な事をしたいと思わない人が増えたとも言えます。
年末も仕事の人はいますし、仏教徒ではない外国人が多くなっているという現実もあります。

昔からの文化を重んじる人が少なくなったのも原因です。
また、スマホの影響でネットでの楽しみに夢中になっている人は、鐘の事など気にしていないということもあります。

それほど重要でない行事であれば、静かになってくれたほうがありがたいと感じるものです。
なので考え方の違いで楽しめる人と楽しめない人がいるのでしょう。

4.個人的な心情も大きい

また、日常生活で特に良い事がなく、来年も期待していないということであれば、そもそもそうしたお祝い気分になれないから嫌だということもあります。
自分が嫌な気分になっているのに、周囲だけ盛り上がっていては気に入らないものです。

そうした個人的な心情も大きいでしょう。
今まで鐘の音が聞こえていたお寺から聞こえなくなってしまうのはとても残念なことですが、それでもそれも時代の流れといえるものです。

家族と一緒に住んでいる人でないと仏壇に手を合わせることもないでしょうし、お寺とのつながりもなくなるものです。
なのでこうした年末の習慣を無くしたくないのであれば、そうしたお寺とのつながりを取り戻さなければいけないでしょう。

5.関わりを持つことでまた鐘についても意味が理解できるようになる

面倒なもので多くの人が敬遠してしまうものでもありますが、それでもお祭りの時くらいはつながりを持てることが多いので、そうしたイベントに参加してみるのがおすすめです。

かかわりを持つことでまた鐘についても意味が理解できるようにもなりますし、楽しめることも増えてくるでしょう。
自粛しても今度もそのままということではなく、復活することもあるでしょうから、マイナス面ばかりを考えるのではなく、鐘の良い面も考えられるようにしていくと良いと思われます。

お寺離れがとても激しくなっている若い人もお寺とのつながりを持つことで興味が湧いてくるものです。