日本の教育現場を考える!教師の過労問題について
1.日本の教師の労働時間というのは異様?
日本人は働きすぎていると言われていますが、日本の教師の労働時間というのは異様であるとされています。
一日の仕事内容を思い浮かべてみてください。
朝は早くから学校に到着し、生徒のために授業をしたり授業の準備をしなくてはなりません。
休み時間も授業の準備であったり、採点などを加えて学校に来ていない生徒に対して連絡をしたり、保護者との連絡を取り合ったりというようなことを行い、授業がすべて終わると教師によっては部活動の顧問をしていることもありますので、授業終わりには部活の顧問をしたり、補習を開いたりと個々によっても与えられた仕事をこなさなくてはなりません。
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一体定時というのは何時なのでしょうか。
2.教師の定時って何時??
朝は8時前には学校に到着しており、16時位には授業は終わるのがほとんどですが、それから部活や補習などを終えて帰宅できるのは20時前という人も少なくはありませんし、場合によってはそれから明日の授業の準備などを行わなくてはならずに、帰宅しても寝るだけだというような人も多いのが現状であり、明らかに過剰労働であり、過労に陥っている人がほとんどではないでしょうか。
そのうえ、保護者は自分の子どもがトラブルを起こしたり、成績不振などは全て教師の責任にしている傾向にもあり、休みの日でも電話対応に追われていたり、プライベートも削っているのです。
保護者も世間も全ての教師に責任を押し付けている傾向にあり、海外を見ているとここまで生徒に踏み込んでいる国というのは珍しく、いじめの問題は生徒の責任やいじめをしていた生徒の親ではなく、教師に責任を押し付けてしまい気がついていなかったのか、なぜ助けなかったのか、なぜ自殺するまで放置していたのかと責め立てられます。
3.教師は勉強を教える人であり、精神科ではない
確かに、誰かが気がついていたら死なずに済んだことですが、自殺をした子どもの親さえも危機に気がついていなかったことを、何十人もの生徒のことを見ながら、心のケアも行わなくてはならない、これで過労にならずして誰が過労になるのだろうかというような状況なのです。
教師というのは勉強を教える人であり、精神科ではありません。
そのことを理解していない人が多く、求めるものに応えないと批判されていくため、働くしかない状態に陥っているのです。
しかも、給料というのはそれに見あったものであるのかというと、見合ってはいません。
学校というのはまとめる人がいないため、全ての責任を負わなくてはならなくなり、追い詰められている人が増えています。
ドラマなどで見る先生は恋愛もして、呑気なイメージを与えられているため、もっと働けと諭され、見えない鞭で叩かれ続けて疲労困憊しています。
4.精神科医やカウンセラーを取り入れている学校も増えている
この現状を変えるためには、学校への更なる職員の増員や他の機関との連携などが求められ、近年では精神科医やカウンセラーを取り入れている学校も増えていますが、いじめの問題は学校内の問題とするのでいじめがなくなりません。
夫婦の喧嘩もDVという犯罪で取り上げられ、守られるのに、なぜいじめは学校内で解決をしなくてはならないのでしょうか。
いじめを傷害事件として警察に委託しても良いというようは方針に変えていくこともこのご時世は大切であり、部活動の顧問も外部や大学生などに委託をしていくようにするなどの、学校内での出来事というような認識で終わらせるのではなく外部を取り込むことが、生徒に対しても学校だけではなく、世間との繋がりがあることを認識させ、保護者に対しても自身の子どもを自分で守る以外には方法がないことをもっと理解させることも必要な時代です。
全ての責任を負わせることを止めることが、現在の教育の現場には必要であり、過労問題を解消するためには、外部との関わりというのが大きな問題ではないでしょうか。